☆前置き☆
2年に1度の、2月末の東京会議出張。これまではめったに出られない都会へ行けることがうれしくて、楽しみにしていたのですが。今回は少々事情が違いました。
『待てよ〜、会議は金曜日、バレエのレッスンの日じゃないか!』
‥とはいえさすがにこういう理由でお仕事ほっぽらかせるわけはありません。
かくなる上は、出張先でどこかのオープンクラスにもぐりこんでやれ、どうせなら噂の青山ダンシングスクエア・小川先生のクラスにしよう!
‥という、大変怖いもの知らず(?)なことを思いつき、そっくり行動に移した私。‥エゴグラムという性格の分析では、FC(自由な子どもの要素)がだんとつの高さを誇ります☆
☆本題‥に入る前に(苦笑)☆
さて、私がお邪魔することにしたのは、小川亜矢子先生のバレエエクササイズ(木曜夕方)と基礎(金曜昼)。後者は会議が無事終われば、という条件付きで。
一応地図などは持って行ったものの、地下鉄外苑前駅で降りたまではいいけれど、どこから出ればいいんだろう??(親切に教えてくださった地下鉄職員の方、ありがとうございました‥)
次なる問題、ビルはわかったけれど、どこから入ればいいの??(階段降りたところにお店の入り口があって、お店の中にエレベーターがありました)‥しかしこれで、よく単身たどり着いたものです。
さて、8Fでエレベーターを降りると、すぐカウンターがあります。そこにいらしたお兄さんに『初めてなんですけど‥』と頼りなげに話し掛けると、大変親切に『体験レッスンできますよ』と教えてくださいました。‥体験レッスンというのは入会希望が基本ではないのかな、通りすがりなのに、いいのかな‥と思いつつ、ノートに住所を書きました。同じ愛媛県の人が何日か前に来ていて、ちょっぴり安心。そしてお金を払って、教えていただいたとおりに靴を脱いで下駄箱に預け、赤いノブの更衣室へ。隅っこでこそこそと着替えて、これまた言われたとおり私物全て抱え込んでレッスン場へ向かいました。
余談ですが、びっくりしたのが『ごあいさつ』。‥こういう世界なわけですから当然といえばそこまでですが、『おはようございます』なんですね、昼だろうが夜だろうが。ちなみに私は『こんにちは』が骨の髄まで染み込んでいる奴でして、声出そうとするとこっちが出てきてしまいます。『にっこりペコリ』で済ませてしまったみなさん、ごめんなさい、田舎者なんです〜。
PLIE>「おはようございます」ってなかなか慣れるまでえが、大変ですよね〜。とりあえず、「こんにちわ」でも何でも良いからは挨拶しましょう〜。
☆本題その1・バレエエクササイズ☆
レッスン場へ入っての第一印象は『ひ、広い』。私が普段お世話になっている所がさほど広くないせいもあるでしょうが、思わず端から端までグラン・ジュッテしてみたくなる広さ。とはいえさすがに緊張しているため、そんな余裕はありません。近くにいた人に『初めてなんです〜』と言うと、『私もまだ何回目かなんですよ』と、ほっとするようなお答え。‥言われるままに前のほうへずりずり移動して、申し訳程度の柔軟などしていると、先生がいらっしゃいました。メモ片手に新しい人の名前を聞いては書きこんでおいででした。そして、その中でも特に新しい人には前に出てくるよう言ってくださいました。
そしてクラスが始まりました。寝転がっての床柔軟(?‥クララに出てたようなやつ)をみっちり、両手バーでプリエとタンデュとデガジェ、ク・ド・ピエやパッセ、グラン・バットマンなど。そう複雑な組み合わせではないのに、緊張しているからか勝手が違うためか、なかなか順序が頭に入りません。近くにすごく上手な方がいらしたので、その人を見ながらついていきました。
印象的だったのはフレックスにした足を伸ばしていく時の、その人の動きの滑らかさ。上手な人の動きというのは、たったそれだけのことでもうっとりするほどでした。
PLIE>初めての時は、あまり「イー」ってならずに、普通にやった方が良いと思いますね。初めてだから「できない」のが当たり前と思って、自分で消化できる所をキチンとやる方が良いようですよ。
フロアに出てからはポール・ド・ブラとか単純なジャンプとかで、これまた人まねでついていけました。でも、スモールジャンプの時、跳んだあとでゆっくりのプリエに降りるのが全然できなくて、ひとりじたばたして恥ずかしかったです(悔しい〜)。
それからウォーキング。ただ歩く(もちろんバレエ風に)ことから始まって、歩きながらくるりと回ったりもしましたが、これもだいたいついて行けました。最後のころちょっぴり難しかったですが、あくまでも私レベルで、の話。
(私の理解力・記憶力のヨロシサときたら、『ラ・バヤデール』の影の王国の、あの同じこと延々くり返すコールドを最初から最後まで見ていても、まだ頭に入ってないという、すごいレベルです。‥覚えようとして見てなくても、あれだけ同じこと見てれば頭に入りそうなものですが‥)
フロアの時は一番上手な人たちが先頭をつとめて、私たちは2番目のグループ! 立派なお手本が目の前ですので、どう動けばいいかよくわかりました。余談ですがこの時にすぐ前にいらした方、『上手だな〜、きれいだな〜』と思いながら見ていたのですが、次のクラスが始まった時、先生をなさってました。‥なるほど、そりゃあ上手なわけだわ、すごい方にくっついてたらしいと、びっくりしました。
レッスン終了後、歩いてらした小川先生つかまえて、『明日の基礎って、大丈夫でしょうか‥?』と伺うと、『あ、大丈夫!』とあっさり。ほっとすると同時に、とても嬉しかったです。るんるん気分でお宿へ帰り、お風呂の中でしっかりマッサージして、ぐっすり眠りました。
☆基礎クラス
さて翌日。お団子頭で用務先へ出ていったら、そこの人が一瞬『誰だ、この人』という顔をなさってました。普段ロングの髪を下ろしているので、本当に誰かわからなかったようです(苦笑)。
PLIE>みんな〜、女の子は、会社でお団子頭で、それとなく主張しましょう〜。ピルエットもやったら十分かもね〜(笑)
男性なら、ザンレールやったら十分ですね。(ウワ!)
会議は滞りなく終了し、何とか間に合いそうだということで、また青山へ。今度はビジター料金を払って入り、大あわてで着替えました。『遅刻だ〜、先生ちょっと待ってください〜』と騒ぎながらの着替えは慣れたものですが(ご、ごめんなさい)、東京まで来てやらかすとは思ってませんでした‥。
レッスン場に入ってびっくり、うわ、人が多い!‥鏡の見える側がよいと教えていただいていたのですが、そんなのとっくにふさがった後。呆然と突っ立っている私に、先生は『空いてるところへ』と言ってくださったのですが、どこに空きがあるのかさえわからない状態。昨日ご一緒した方に探していただいて、ようやく場所を確保。前のほうのバーの、真ん中あたり。これで鏡の見える側だったら特等席、というところです。
とはいえ背中に目はついてない、さあ今日は誰の真似をしたものかと思いつつきょろきょろしたら、向こうのバーに、ちょうど向かい合う格好でかわいい女の子発見。昨日『上手だな〜』と思いながら見ていた1人なので、その子のまねっこすることにしました(自分で覚えようという気はないのかな?)。
基礎クラスはエクササイズよりはちょっと難しかったですが、バーはやはり両手、あやふやな記憶を目で補いながらついていける程度。動けなかったのは普段あまりしたことのなかった、パッセにして膝から下をぐるりんという動きだけ。
とはいえ組みたて式のセンターバーも、それの1区画に両側から都合4名がつくという過密状態も、初めての経験。うかうかしていると前や隣の人を蹴飛ばしかけたり、バーの台を履いたり(これは少々痛い)してしまいます。動きが始まる前にその辺も計算して立つ位置を調節しておかないと、動いている途中で『あで』だの『あっ、すみません』だの言わなきゃなりません。リンバリングの時は向かいの人の両手の間に足乗っける格好になるので、『えっ?』ときょろきょろしていたら、向かいの人が見かねて『ここです』と指差してくださいました。(余談ですが唯一片手バーになった横へのグラン・バットマン、前の方は蹴り上げる脚以外は微動だにせず、思わず見とれてしまいました。)
PLIE>人が少ない時には、バーと直角な位置でやりますが、人が多い時には、バー後ろのエファセの位置でグラン・バットマンやったりしますね〜
このクラスではフロアになったら初心者は後ろへ逃げたほうがいいと思われます。黙っていてもグループ分けの時に後のほうへ入れてくださいますけれど。
一番難しく感じたのが、前後と横にグリッサード、同じくシソンヌ、多分グリッサード(横)、アッサンブレ、シャンジュマンというもので、事前に噂はきいていたので『やっぱりきたか』と思いつつ、さすがにじたばたして終わり。アッサンブレでも似たようなこと(?)してましたが、あとはアントルラセ(いちばん好き(^^))だけ、シェネ(いちばん苦手‥)だけ、という感じで、複雑な組み合わせはありませんでした。
そういえばシェネの時、途中で2番プリエに降りて、体の方向を調整する(だったかな?)のですが、慣れない私は一瞬『え、2番プリエでシェネ??』とかいう、すさまじい勘違いをしてしまいましたっけ(しかもそれをレッスン後、他の人にしゃべってるところへ小川先生がお通りになって‥‥)。あ、ハズカシ。
PLIE>基礎は基礎でも、易しいという意味ではなくて、バレエの基本的なパをするという意味での基礎なので、場合によっては、難しい時もあるようですね。
‥と、こんな感じで、あっという間にレッスン終了。いつものことではありますが、バレエのレッスンって、どうしてこうすぐ終っちゃうんでしょう。慣れないのも手伝って疲れはしたけれど、やっぱりもっと踊りたい〜という気分でした。居残りさんしてる方も多かったですが、さすがに度胸がついてこないのと、旅の身ゆえのあわただしさとで、さっさとシャワーをいただいて着替えました。
エレベーターを待っている間に見た、薄い雲ごしのお陽様と空が、とってもきれいでした。エレベーターなんか放っておいて、しばらく見ていたかったです。
PLIE>青山ダンシング8Fからの夕暮れは、時によっては、素敵な夕暮れを魅せてくれる時があります。
☆まとめ(?)☆
‥という訳で、『ついていけなかったらどうしよう〜』とこわごわだったのですが、もぐりこんでよかったです(^^) 緊張しながら、時々パニック起こしながら、でもとても楽しくて、ためになるレッスンでした(^^)
先生がおっしゃったことで私が覚えているのは『内側の筋肉を使うこと』『足の裏を使うこと』。レッスンメニューもそれを意識しやすいように組んでくださってるんだなとは感じましたが‥はい、哀しいくらいできませんでした、どちらも。‥頑張る(;_;)
とまあ、かような感じでした。ちなみに私はバレエ歴1年少々です。ついていけた‥とは言えませんけれど、先生のお人柄も手伝って、怖くはなかったですよ、私みたいな根性なしでも。
『あ〜気持ちよかった♪』と上機嫌で町の雑踏に戻りました☆
☆おまけ☆
ちなみにわたくし、この夜長距離バスに飛び乗り、『眠れない〜』と呻吟しながら愛媛に帰りました。普段は眠れるのに、脚がだるくて。多分ストレッチやマッサージ充分できてなかったからだろうと思います。とはいえバスの中で脚どっこいしょなんて上げられないし。
朝、バスから降りる時には靴が破れるんじゃないかと思うほど足がむくんでいて、自分でもびっくり。普段は家まで十数分の道を歩いて帰るのですが、さすがにタクシー使いました。‥でも、夕方4時からのレッスンには、30分前に布団から体引っぺがして出て行きました。‥さすがにきつかったけれど、でもやっぱり気持ちよかったです☆
PLIE>おさかなさん、今回は、貴重なレッスンレポートありがとうございました。