ジゼル
2012年6月24日23:25 | コメント 入力
[演目]
ジゼル。
ロマンチックバレエの代表作。
もう何も説明が要りませんね。
技術がなくして踊れませんが、技術だけでなく主演のジゼルとアルブレヒトの感情が表現されてこその演目です。
[ダンサー]
KIDS DANCE Mバレエスタジオ所属の佐藤優美さん。
写真を撮影した時は、若干17歳だったでしょうか。
2012年春より高校卒業後谷桃子バレエ団の一員として活躍されると聞きました。
色々なバレエコンクールの決戦に入賞している実力派です。
17歳という年齢で17歳の役どころ(本当の意味ではとても17歳の役どころではないと思いますが)の感情表現が難しいこの演目を、りっぱにこなされていたと思います。
写真は発表会で2幕のみを取り出して演じられたものでしたが、出演者が写真のダンサー含めてほとんどか高校生以下で構成されたものですが、本当にこんな若い子供達が、一生懸命にジゼルの演目を理解しようとしている事がわかり、びっくりしました。
[写真的考察]
撮影カメラ D3S + 200-400mmF4
写真はジゼル2幕のアダージョから一番音が強く、感情表現豊かな箇所でもあります。
ジゼル2幕と言えば、青のシーンがイメージ的にあります。
発表会での写真は、舞台を目で見たままの記憶色での再現は演技としては良いのかも知れませんが、発表会ではある程度演技者の肌色も生かしつつ、舞台の照明を考慮するという観点が強いと考えています。
なので、肌色と青色のせめぎあいの微妙な観点での、色再現作業が必要になります。
舞台カメラマンとしての非常に重要な資質が必要な所です。
公演の舞台では、個人よりも舞台が伝えるイメージが中心となりますので、同じ演目・同じ照明でも、最終的な画像の色を変えるのが、普通だと考えています。
ジゼルだから青というイメージは、原作に近いとされているメアリ・スピーキング版のジゼル(2012年バレエ協会主催で行われた)では、青ではなく、白黒の世界で描かれています。
[エピソード]
ゲネプロ終了後、彼女の楽屋に伺った所ゲネプロでの自分の踊りに納得が行かず、涙を流していたのが印象的でした。
注意
本当の色はIEではわからないのでブラウザーはSafariで見て頂く事を推薦します。
カテゴリ:ダンサー
双眼鏡 舞台鑑賞
2012年6月18日07:11 | コメント 入力
CANONの 8×25IS という双眼鏡です。
倍率8倍の手ブレ補正付き仕様です。
市販実質価格は 2万5千円くらいです。
舞台撮影では50万円以上するレンズで撮影していますが、この双眼鏡はとてもびっくりしました。
両目で見る舞台上というのは、片目で見るカメラとは全く違った画像が見られます。
例えば「胡桃割り人形」の演目では、しばしば群舞で雪のシーンが踊られます。
雪を模した紙吹雪が舞う中をダンサー達が踊ります。
双眼鏡でこのシーンを見ると、その雪とダンサーとの間の距離間までわかりますし、ダンサー達が舞台上で感じている照明の明るさなども感じられます。
2階席からでもダンサーの表情をしっかり確認できますし、手ブレ補正付きなので、長時間双眼鏡を覗いていても疲れません。
仕事から離れて舞台鑑賞する時には必ずこの双眼鏡を持参しています。
演技者の表情まで確認できればより舞台が楽しめます。
倍率的には8倍ですが、この倍率が一番適切だと思います。
小さなオペラグラスとは全く違います。
私はCANONの回し者ではありませんが(^_^;)
この双眼鏡の画像だけは誰にでも見て欲しいものです。
舞台鑑賞にはイチオシのアイテムです。
追記
「胡桃割り人形」の雪のシーンと言えば、各バレエ団の群舞としての実力の見せ所で、とても美しいシーンがよく見られます。
でもあの「テレプシコーラ」の千花ちゃんのグラン・ジュッテをいつも思い出してしまい、ジャンプシーンがあると少しハラハラしてしまうのは私だけでしょうか。
バレエ発表会で子供達を撮影するのが多いので、子供達の心を理解する上でも多くのバレエ漫画(趣味も兼ねて…)を読んでいたりします(^o^)
聖真澄 リリアナ…
カテゴリ:機材
ライモンダ
2012年6月12日17:23 | コメント (2)
写真のダンサー
大園バレエスタジオ主催者 大園エリカさんです。
とても素晴らしいダンサーです。
幾つかのバレエに関する著書も書かれています。
演目内容
ライモンダ
特徴的な踊りのシーンが多い演目です。
第1幕では、長い白のスカーフを持って踊るライモンダのパドドゥが有名です。
第3幕のライモンダとジャンとのパド・ドゥでは、女性バリエーションで 手を打つシーンが有名で、よく発表会で踊られます。
写真的考察
撮影カメラ EOS1DMark2
写真のアラセゴンに上がった足は、教科書通りのお手本となるような正確な位置で、身体全体に伸びやかさがあり、軸もバランスも見事に一点に集まったもののように見えます。
自分でも素敵なシーンだと思ってしまいます(^_^)
コンクールなどでは、アラセゴンに上げる足は高いほど得点が高いように思われがちで、必要以上にそう踊るダンサーが沢山います。
私はそれよりも正確な位置でキープできる方が好みです。
プロのダンサーは、初心者に比較して一つ一つのパをお客さんに見せている時間が長いです。
上記写真などのように、普通のダンサーでは、なかなか全てが揃わないのです。
カメラマンとしては、優秀なダンサーのこういうシーンは、10回撮影しても10回同じシーンが撮れてしまいます。
発表会ではアマチュアダンサーの方が多いのが一般的です。
カメラマンの技量としては、どちらかと言えば プロダンサーを撮る方が簡単なのです。
アマチュアが多数占めている発表会では、プロ公演を撮る事とは、別な資質が必要です。
その資質の一つに、写真撮影後の写真のセレクション時には、バレエの一つ一つのパの正確性を理解しておく必要があると思えます。
複数の同一カットを撮影し、その中から良い一枚をセレクトするという作業。
そうなると、究極的には「バレエ教師としてのパのあるべき姿」の知識を持っておく方が良いと思われます。
バレエカメラマンは、なかかなにそのレベルへの到達は難しいですが、それを目指しておく事は最低限必要だろうと思われます。