カメラに思う
私は元々大企業でソフト開発でプログラムコードを記述する所から始まって、最後は大規模ユーザサポートを行う所まで行ってきた。
エポックメイキングな製品を開発するというは、一つ一つの積み重ねが元で…
という事は、あり得ないと思っています。
もちろん製品の作るベースの個々の技術は地道な活動が必要ですが、それらをまとめて、ユーザに最適解を提供するレベルとなると、非常に難しい。
それらをもとにカメラ会社に思うのは
デジタルの時代になってCMOSセンサーを元にデジタルカメラを一気に世の中にひろめたCANONが優勢になったのは知っての事実。
その間にNIKONがそれこそ、地道に一歩一歩追いつき、D3Sの頃にやっと、まともなセンサーを登載したカメラが出て、CANONを脅かすようになった。
SONYは、私には、技術者集団とその技術にGOがかけられやすい製品リリースの考え方があるように思う。
一つ一つの特化した技術をカメラに登載して行く。
しかし、私の目から見れば、従来のカメラとしては、全体のまとまとりがユーザインタフェースの悪さという所に出てきている。
NIKONのD850はどうも今までの開発とは違うプロセスの変化があったように思う。
これほど完成度の高いカメラは、色々な箇所にメスを統合的に入っているので、これは、開発プロセスの変更あるいは意思決定の仕方がいつものやり方と異なっているのではないかと思う。
1番簡単なのは意思決定できる人が変更された場合が多い。
今回それらのプロセスの結集としてD850が出てきたわけだが、この製品の品性を考えると、今後出て来るであろうフルサイズミラーレスに関しては、多いに期待できると思った。
SONYのカメラは、恐らくは、経験がない。
プロカメラを色々なフェーズでサポートし意見を聞いてそれを登載してきた経験がない。カメラのあるべき姿をイメージングできていないというが事実だと思う。
一方NIKONはイメージングしなくくとも、過去の膨大な経験値が過去のカメラに閉じ込められている。言わばカメラテイストを知っている。
10年後私は今の舞台撮影の仕事をやっていた場合、恐らくその時仕事で使っているカメラは、NIKONだろうと推測している。
10年後のカメラは、結局の所、どのメーカーの物もそれなりの機能を登載して、機能での優劣はつかないだろうと思える。
その後に残る物の方が私にとっては大切で、それはNIKONだろうと推測している。
2017年11月2日