カラーチャートの印刷について ACPU
本内容はコアな内容なので…
カラーチャートの印刷について
i1Profilerでは2種類のカラーチャートの印刷方法があります。
A.i1Profilerから直接印刷する方式
B.i1Profilerでカラーチャートをファイルの形式で出力し それを無補正で印刷する方式
特にB.の方法は、大手デザイン事務所が地方に点在する拠点事務所に存在するプリンタでカラーチャートを印刷して、それぞれのプロファイルを本店で一括して作成するような場合に、必要なワークフローと思えます。
カラーチャートの印刷の問題点
i1Profilerは最近でも1年間ほどEPSONのプリンタに対して A. 方式では印刷ができなかった障害がありました。
これに関しては、最近バグ吸収板がリリースされて、A.方式に関しては問題はなくなりました。
問題点は、B.方式で印刷する実際のツールとして、PhotoShopで無補正印刷をすれば良いという考え方がありますが、これに関しては、winodws/Mac 共に少なくとも CS6以上は全て 無補正印刷ができなくなっています。
正確に言えば、無補正印刷(PhotoShop側カラー処理:プリンタにまかせる プリンタ側:色補正なし)を実行はできるのですが、印字されたカラーチャートの色が正確には印字されていないのです。
その結果でプロファイルを作成しても、そのプロファイルの精度に問題がある事になります。
精度に関しては、プロファイルがサポートする色空間を比較すれば明確にわかるし、更に実際に画像をカラーマネージメント印刷(プロファイルを利用して印刷)しても確認できる場合があります。
ACPUでの印刷の問題点
A.方式での印刷は問題ありません。
B.方式で実際にカラーチャートを無補正で印刷するのに、adobeは カラーチャートの印刷に特化したACPU というツールを配布しています。
一般的なプリンタでは このACPUというツールを利用して印刷しますが、これで印刷すると、一見正しい色(A.方式で印刷したチャートと比較して)で印刷されているようです。
しかしながら、問題点は、なんと、なんと、チャートが数%小さく印刷されているのです。その印刷チャートをi1Profilerで読み込ませるわけですが、縮小された印刷されたチャートだと エラーと なってしまう事です。
但しここでエラーとなっているのは、自動測色機(i1io2)でエラーになるのですが、手動測色ではエラーとならない可能性もあります。
(尚ProfilerMakerでは、縮小印刷されたチャートでも正しく読み込める事は確認してあります。)
しかし、基本的にカラーチャートが縮小された印刷されて良いわけではありません。
ACPUでの印刷方法
これでは、B.での作成が不可能となりますので、以下の改善案を考えました。
なをここでの方法は、私独自の方法なので、他者へ保証する方法ではありません。
ACPUで縮小されて印刷されるので、プリンタドライバー側の拡大機能で縮小された分だけ 大きく拡大して印刷します。
拡大率に関しては、どうも印刷チャートの数によって変わってくるようです。
ここでは 1900色カラーパッチ数 に対して印刷をする場合を以下に説明します。
ACPUで実際に印字する場合には、このダイアログが出ますが、この内容は全く無意味なので、無視します。
ここではPX-M886FLというプリンタでEPSONスーパファイン用紙を使う場合です。
チャートを何度も印刷するので、お気に入りに設定内容を登録しておくと使いやすいです。
1900色パッチの印刷時には、上記[拡大/縮小]で 105% を指定します。
色補正は [ユーザ設定]-[色補正なし] を選択します。
これで印刷をすると、なんと言う事でしょう~ i1Profilerで直接印字した物と同等のものが印字されます。
カラーチャート印刷時の確認
カラーチャートを1枚印刷後、印刷されたカラーチャートの横幅( L )を物差しで実測してください。
その実測サイズが、28.4cmに対して 誤差1mm 以内になっている事を確認してください。
もし誤差が2mm以上ある場合には、拡大率を調整して、できるだけ誤差を少なくしてください。
プリンタ毎に異なる場合がありますが、重要です。
カラープロファイルの正確性
A.方式とB.方式で印字した内容に関しては、カラープロファイルの色空間及びカラーマネージメント印刷を含めて 同一である事を確認してあります。
ACPUの入手について
以下adobeのサイトから入手してください
TAGS: ACPU | 2018年8月15日