Nikon Z7 試用レビュー
本日Nikon 銀座ショールームにて40分ほど触ってきました。
もちろん時々他のお客さんに代わりながらです。
全体の方向性
一言で言えばD850をミラーレスで丁寧に作った
と言う表現が一番妥当と思えます。
特に目新しい技術でなく、今ある技術を結集しました という感じです。
以下にメカシャッターの場合とサイレントシャッターの場合に分けての感想を記述します。
メカシャッターの場合
他社のカメラがいかにもミラーレス・ミラーレスしているところがあるのですが、Z7は普通のカメラです。
ファインダーをのぞいてシャッターを切る というカメラとしての基本に全く違和感がありません。
さすがはNikonです。彼らの目標はミラーレスを作るという事ではないと思いました。
いかに現代の時流に合わせて、ミラーレスシステムでいかにカメラを作るかという事のように感じました。
逆にこの事は、一眼レフとしての終焉をも感じさせるものです。
ミラーレスと言われなければ、ミラーレスで撮っている事を感じさせないカメラです。
ファインダーは非常に自然です。
電子ファインダーを感じさせないところは、非常に優秀であり、開発陣のかなりのこだわりを感じます。
誇張がなく自然です。おそらくこのファインダーであれば、長時間ファインダーをのぞいていても、ストレスはたまらないと思えるものです。
現時点でミラーレスファインダーとして No1 だと思います。
よくありがちな、ファインダーをのぞいて動いているものを見た場合の像の流れも、最小限だと思います。
シャッターは私としては、非常に好ましいシャッター音です。5点です。
シャッター音はカン高いものでなく、低い音ですが、こもっているような音でなく、低く小さく硬質系の音です。
D850のQモード(静音シャッター)の1/3位の音量でしょうか。
これなら通常のバレエ発表会では、メカシャッターでも問題なる事はないと考えます。
シャッター押下のフィーリングは、4点くらいです。
もう少し軽快感があってもよいでしょう。
G9ほどの軽さはありませんが、Nikonとして45Mのカメラとしてはこれくらいがよいかもしれません。
三三七拍子も D5にはまけますが、注意すれば切れます。
店員さんに少し横に歩いてもらい、
ドライブモード:シングルシャッター AFモード:C-AF
でカメラで人物を追いながら撮影しました。
これは、D850を越えた感があります。
バレエ舞台撮影で 郡部関係は問題なく撮れると思います。
郡部の中から、個人を抜いて撮って行く事もある程度はできると思います。
「ある程度できる」という表現は、D850並にはできるが、D5並のレスポンスはないという事です。
手ぶれ補正に関しては、Fレンズの24-70VR を装着してのテストでも 特にSレンズとのギャップを感じません。
VRレンズだけでは、1/8Sのシャッタースピードで手ぶれが止まらないですが、Z7との組み合わせでは、見事に手ぶれを止まります。
D850+24-70mmVRだと全体がかなり重量級となりますが、Z7+アダプター+24-70mmVRだと、結構コンパクトです。
全体がコンパクトで、FTZアダプターの違和感もほとんど意識する必要はないでしょう。逆にボディが軽いので、Fシリーズのレンズとは重量バランスがとれると思えます。
私の趣味の写真としては、このカメラはとてもよいです。
今後末永く使えると思えます。
仕事的には、一度仕事で使ってみて問題なければ、D850はもう手放してもよいとさえ思えます。あるいは、Z7 2台でもかまわないかもと思えます。
S社のカメラはカメラを知らない人たちが、これからのカメラとはこういうもんだろうと言う立場で作ったもののように思えます。
Z7は、ミラーレスというアドバンテージは最小限に、それよりも従来カメラをリファインして作りました という感じがします。
ファインダーのブラックアウトもあまり気にはなりませんでした。
普通のカメラのブラックアウトと同じような感じがあります。
サイレントシャッターの場合
サイレントシャッターの時は、ブラックアウト率は高いと思います。
この部分は、DC-G9やα9の方が先を行っていると思えます。
あまりNikonとしては、Z7のサイレントシャッターで動態撮影は、現状は考えていないように思えました。
オリンピックバージョンでそこのところはカバーするので、とりあえず機能的には入れた言う感じです。
普通にスナップを撮るとか言うは 問題ありませんが、ファインダーを一日のぞいて、たとえば舞台を撮るという事に関しては、ブラックアウトがストレスがあると推測します。
たとえば私の仕事的には、通常は静かなメカシャッターで撮影しておき、音の静かなシーン(例えば バイオリンソロだけで踊るようなシーン)で、限定的に使うのであれば、問題はないし、郡部から個人を抜いて撮るような事はせず、公演としての記録という意味であれば、使えると思いました。
最後に
今回のZ7を見ていると、次に出るオリンピックバージョン機では、普通に現行のD5並のパフオーマンスを持ったものがリリースされる事に期待が高いです。
いや~ Z7は 素直に普通に良いカメラです。
TAGS: Nikon Z7 | 2018年9月14日