Dance レベル
私は元々20歳の後半からジャズ系統からダンスを始めました。
その系統を5年間やってからバレエに転向しました。
ジャズの時は最大で週5回レッスンに出ていましたが、どのクラスも多くの場合は、1曲を4回のレッスンで仕上げる形で行っていました。
但し週5回のレッスンは教師も異なれば、レッスンで振り付けられる物も別。
毎回毎回、全く別な振り付けでしたので、そうなると、振り付けを覚えるという事は逆にやらなくなります。
というのも、時には、曲は同じで振り付けが異なる物も出てくると、覚えて反芻しようとすると、逆に頭がこんがらがってきます。
振り付けはその時に集中して覚えて、後は忘れる。
そして次回踊り出したら身体が記憶を呼び起こしてくれるという事に慣れて行きました。踊りは所詮は素人なのですが、その時の振り付けを覚えるという事は、とても勉強になりました。
その後バレエを踊るようになつてからも、振り付けをを覚えるという事は、自信を持っていました。
先日たまたまレッスン場で前の時間帯のクラスでコンテを教えている教室があって、窓越しに眺めていました。
振り付けはおもしろそうなものでした。
見て覚えるというのは、バレエをやっているだけでも結構鍛えられている事を感じました。
但し振り付けをトレースしている生徒も含めて全員が、踊れていない。
多くの生徒が集まってコンテ系をレッスンしていて、場の雰囲気としてはブロードウェイ裏のレッスン場の雰囲気さえあります。
しかし悲しく思ったのは、身体は動かしているけど、踊ってない。
力強く一生懸命踊っている人はいます。
しかし私は違うと思うのです。
この手の踊りは解放する事です。
なので、踊りの中に強弱がなくてはなりませんし、その為には、音の取り方も人それぞれの早くとったり遅くとったりとしてズレがあって当然なのです。
それを全て同一調子でリズムに合わせて踊っているのが、悲しく思いました。
列の最前列に居る人たちが、どうも上級者達のように見えましたが、やはりここは、ブロードウェイでなく日本だと思い、これでは幾らやっても、踊りで人をエンタティンさせる事はできないと感じました。
しかし楽しい曲・楽しい振り付けなのに、顔が楽しんでいない。
ものすごく日本人の多くの踊り手全般に言える事です。
レッスンの時は他人の事は考える必要はありませんが、自己の心を解放させて楽しい気持ちを自分で表に出す事は、とても必要だと思います。
他人があなたの踊り・表情を見て その楽しさ・自己陶酔感を 更に言えばそれに嫉妬するくらいに踊る事が とても必要だと思っています。
それがエンタティンの基礎なのです。
日本人の多くは、この事がほとんど出来ていませんし、特にアメリカ人の踊り手は、この事がアメリカの文化習慣の中で育っています。
身体の動かし方ではないのです。
自分の心を解放する事が大切なのです。
私が30年間バレエを踊ってきても、踊りのうまい人は沢山いましたが、レッスン場でそういうダンサーはほとんどいませんでした というのが真実です。
いや 一人女性でいました。
2019年1月14日