ミラーレス と バレエ撮影

PHOTOGRAPH[写真]

現在保持しているミラーレスです。
E-M1X   Z7   S1
どのカメラもよく出来ていると思います。

動態撮影さえ考えなければ、フルサイズミラーレスであれば、最終的な写真画像はあまり差がないレベルだと思います。
特にRAW現像をきちんと考えと、普通感度で撮影し、画素数の違いを別にすれば一緒と思って良いでしょう。

バレエとミラーレス

例えば、現在のフルサイズミラーレスであれば、20fps程度までは連射速度がありますが、極端な話、20fpsの連射に頼って、早いバレエの動きの箇所を撮り切れるかと言えば…
一言 それは NO!  です。
女性バリエーションで比較的遅い コッペリア女性バリエーションでさえ適正はありません。
一方 一眼レフ機で そのレベルが撮れるかと言えば、20fpsの連射でも撮れない領域を人間がカバーできる場合も多いです。
考えればわかる事ですが、多くの映画の場合のコマ数は、約25コマ/秒です。
そんなコマ数の画像は動画だから、見れるのですが、その速度でスティルで連写しても、結構コマとコマの間の動きは写っていないのです。

但し、私の計測した内容で行けば、上記バリエーションであれば、30fpsであれば結構いけると思います。

バレエの撮影は、基本的には動いている時 でなく全て何かのパを決めた瞬間を撮るものなので、その瞬間という物は止まっているのです。
あたかも野球で行けば、投手が投げた高速の玉をバットで打つ瞬間を撮るようなものです。

連写に頼ったとしても、その一瞬が連写の間にあれば、最高の一瞬は撮れません。
D5クラスが優秀なのは、見えている物を確認してシャッターをきったとしても、その一瞬は限りなく遅延なく撮影する事が可能な事です。
もちろんシャッターを押すタイミングというのは、人間側の動態視力やタイミングの感じ方による事も大ですが、その基本は、見ている物を中心として人間の能力が最大限に発揮できるというものです。
ミラーレスのようにEVFを通じて見ている物と現実世界に差があるものに関しては、人間の究極の動態視力・感性によるタイミングの発揮が100%ではないという事です。

現在のミラーレスの欠点は通常の人にはわからないでしょうが、シングルシャッターで女性のソロバリエーションでさえ、完璧なタイミングで全て撮り切れるかと言えば、それはあり得ないです。
E-M1Xであろうと、それは無理です。
人間がミラーレスの実像とファインダーの遅延を埋めればよいのではないかと言う意見もありますが、それでは、見えて撮れる品質と、予測で撮る品質でどちらが安定した写真を残せるかは、言うまでもありません。

EVFのリフレッシュレートとして120fps が現在の所最速(次世代は240fps)ですが、120fps = 8.3ms/枚 となります。

人間は視覚で見た情報から、身体の動きをなすのに、約100msかかると言われています。
しかしそれに人間の動体視力と感性によるタイミングが組み合わされると、その1/10だって、撮影が可能となってきます。
バレエ写真が難しいと言われている根拠は、色々な事が含まれていますが、究極を言えば、バレエのパとして理想の瞬間は比較的誰でも良い物と悪い物が判断しやすい事です。
写真にしても、良い写真とそうでない写真が誰がみても明らかな事なのです。
言葉を換えれば写真を撮る事も本来のあるべき写真とそうでない写真が比較的に明らかなのです。
その他のスポーツや動態は、あるべき姿というのは、撮影者にあると思いますが、その一瞬と写真を見る人には、明確な物差しが基準がないので、撮った一瞬を写真を見る人が気にいるかどうかになり、万人が見て明確な物差しがないのです。

以上の話は、ハイエンドなバレエの写真の事です。

風景の話

さすがに風景に関しては、バレエ撮影で求められるほどのシビアの動態撮影能力は必要ではありません。
しかし、そこで求められる性能・機能は、動態撮影とは異なる物がクローズアップされてきます。

基本的には、EVFの色域の広さと、精度の高さです。
一概にEVFだけでく画像センサーとも関係しますが、見たものがセンサーに写る事が何よりも重要です。
一眼レフで言えばD850が風景撮影ではNo1としても良いですが、あくまでも、三脚ありきの性能だと思います。
Nikonの広角系単焦点ば、手ぶれ補正もなく、D850手持ちで撮影すると、ほとんどの場合、ブレています。
これでは何のための高画素機か意味がありません。

風景では、太陽直射光での青々とした緑の再現、波の煌めき感がEVFで再現できて居れば良いです。しかし、現在の所それはLumix S1しかありません。

もう一つ大事なのは、1/3の露出操作がきちっとファインダー上に反映される事も必要です。

Nikon Z7

さすがに安定したカメラを永年リリースしてきた事に長所が見えます。
Nikonはかたくなに昔から、カメラ作りの本質は現代でも変わっていないと思えます。

Z7 1/3段露出を確認しながら最適な露出を選択した

Z7は45M機で、コンパクトで持ちやすさ・操作性含めてとても良いです。
恐らくSonyの小型フルサイズミラーレスを念頭に設計されたと思えます。
EVFも1/3段の露出が十分わかります。この精度は、S1より上かも知れません。
S1にファインダーの精細ほんの少し落ちますが、精度の高さは十分評価できます。

Z7 45M機ならでは精細感のある画像。(クリックして確認して下さい)

動態性能も、バレエの女性バリエーションは十分には撮れませんが、グループ撮影等では、その高解像度を含めて100%の能力を発揮できます。

画像品質も十分です。

操作性に関しては、カメラハード上のボタンなどは、シャッター上の3つボタンの中で、グリップ側にある露出補正ボタンのみが、押しにくいですが、それ意外は十分だろうと思えます。

マイメニューと、iメニュー、ボタン操作に対してカストマイズをする必要はありません。但し、ソフトウェア的に、それらのカスタマイズ機能は、自由度が低いです。
ソフトウェア次第と思える所もあるのですが、なんでこんな事で制限を設けるか、意味不明です。

基本的にはSonyのカメラは、ユーザインタフェースがほとんどできいませんので、私の私的な方向は全く合いません。
しかし画像品質は良いです。

Z7とそれよりも画素数が低くシャッター性能の良いZ6 これらは、ミラーレスの現代を代表しているので、誰にでも勧められる機種だと思えます。
Z7で舞台全景~グループ撮影は十分に撮影する能力があります。
場合によって、DXモード(APS-C)で画素数18Mとなりますが、焦点距離が1.5倍になるモードも使えば 70-200mm が 105-300mm にもなり、結構使えると思えます。

7RM3は、メカシャッターが結構ガタガタしているので、フィーリングはよくないです。

Fレンズアダプターで旧来のレンズが普通に使えますが、カメラ全体のバランスが崩れてきますので、手持ちではちょっと難がありますが、三脚で使う場合には、長時間撮影でも全く問題なしに使えるでしょう。
手持ちはボディ内手ぶれ補正がFレンズ単焦点でも有効に働きます。

今後Z専用レンズが自分の撮影領域に合わせて出れば、特にZ6はお買い得感は良いです。Z専用レンズの価格は従来レンズと比較してもそれほど高くないと思ってます。

私にとっての最大の欠点は、縦位置グリップがない事と、他社のような24-105mmF4あるいは、 従来のFレンズであれば、24-120mmF4 のリリース計画がない事です。
今ひさかに狙っているのは、タムロンが一眼レフ用としてリリース予定の35-150mmです。個人ポーズ写真にはベストマッチの焦点距離です。

更にZレンズ専用のコンパクトな70-200mmF4 クラスがリリースされても良さげと思います。それに1.4倍テレコンを付ければ、趣味の風景分野もこなす事ができると思っています。

全体的にカメラのリリースが遅いので、他社に走っても無理からぬ所はあります。

Lumix S1

ミラーレスの最古参。
家電メーカとして、及び大阪人気質もあるのか(^^;)
動態撮影以外に関しては、画質、EVF、操作性 総合No1 です。
動態撮影に関しては、シャッター押下後のブラックアウトが、残念ながら各社の最新カメラと比較して、一番長いです。それが全てです。

但し裸眼で被写体を見て撮影する分に関しては、シャッターレスポンス性能の早さも含めてNikon D5並に撮れてしまいます。
結局 EVFの画像品質 はMax  、動態品質は並という事です。
操作性に関しては、カスタマイズの柔軟性、ハードとしてのボタン/ダイヤルの出来も良いです。

AFに関しては、G9比較大分改善されましたが、センサーに写る画像が全体的にコントラストが弱い場合に、どうも外す傾向があります。

あまりこういうパターンはないと思いますが、たまたま天気が曇り空で、全てが灰色に溶けている時に、ソメイヨシノ群の中で、一部の葉をクローズアップして撮影しようとした時に、AFが全く合いません。
一点AFでも合わず、マニュアルでフォーカスさせました。

それ以外でAFが合わないパターンは今の所遭遇していません。

操作性カスタマイズは優秀ですが、それでも、一部機能に関しては Why?  という所もありますが、これらは、今後直って行くものと思えます。

今後のレンズの拡張次第と、次製品の本当のフラグシップ機(有機グローバルシャッター?)までの繋ぎだろうと思ってます。