AF-S NIKKOR 120-300mm f/2.8E FL ED SR VR レビュー
月面から飛び降りる覚悟で購入しました(^^;)
お値段は原価償却額20万/年位です。
自分が生涯で購入した物で値段の高い順番から行くと
マンション クロスビー ハスラー ピクトログラフィー 本レンズ
レンズに関しては、これまでは、Nikon 200-400mmF4 が最高額でした。
購入理由
元々舞台撮影時には、Nikon200-400F4 Sigma120-300F2.8×1.4テレコン を利用していましたが、Sigmaの方はアシスタントさんに使ってもらっていました。
Sigmaそのものは、それほど悪いレンズではありませんが、
・自由雲台に付けての手ぶれ補正が使えない
・AFがそれほど早いわけでない
・Nikon純正のレンズと比較すると、色温度が50kほど低い(赤みがかる)
・1.4テレコンとレンズに若干遊びがある(撮影そのものには支障はない)
という細かな問題がありました。
特に撮影時には、自由雲台(ビデオ雲台)に乗せて使っているわけですが、素早いカメラワーク時に場合によつては、手ぶれが発生している場合が少なからず存在している事が問題。
また現像時に、Sigmaのみの画像は、Nikonの画像と合わせて同一現像パラメータを設定する事ができずに、ものすご~く、現像作業がメンドイ・非効率だったのです。
数千枚を厳密に合わせ込む事は、非常に困難。
よって、いつかは、SigmaからNikonへの変更を考えていたが…
Nikon200-400F4も万能でなく、基本的に70-200mmの70mm側で舞台全景を撮れる位置を撮影位置にする場合が多いのですが、その場合、200-400でグラン・パドドゥを横で写す事になるのですが、アダージョ部分で、女性リフトアップした時に、200mm側では、入りきらない場合があるのです。
大概は、その部分はアシスタントに撮ってもらうなりで凌いで来たのです。
その為、5年位前に、Nikonには 180-400mmF4 を100万でお願いという要求を出していたのですが、そのレンズが出たのですが、内部1.4倍付きでどうも、これは、スポーツ専用のレンズという形式のもので ちょっと方向性が違うのかもと…
また、キャパ200名程度の小さなホールだと、200-400だと長過ぎという事もあり、Sigmaの120-300のネイティブ画角が必要な事もあり、180-400mmF4には手がだしずらかったのです。
そこにNikon 120-300f2.8 が出てきて、値段以外に関しては、全てをクリアーできる事になりました。
1.4倍テレコンを付けると、168-420mmF4 となります。
これで舞台撮影時には 今後は以下となる予定です。
Z 24-70mmF2.8 (全景専用) Z7
F 70-200mmF2.8 (全景~グループ専用) Z6
F 200-400mmF4 (個人抜き) D5
F 120-300mmF2.8×1.4 (個人抜き) D5
70-200に関しては、恐らく将来的には、Zレンズに置き換えるかもしれませんが、レンズそのものが現在、発売時期未定になってしまいましたからね~
Zレンズは、とても、とても優秀です。全てのレンズが安心して使えます。
Z 24-70F2.8 などは、なんの特色もない、超フラットで、ありのままの絵が手に入ります。
多分 Zレンズは全て、個性を出す事はしない事を前提にしているようにも思ってしまいます。レンズは、ありのままをセンサーに届けるもの。後は、画像処理で個性を付けるというスタンスになっていると、私は感じています。
外形
左が200-400、右が120-300です。
120-300はこれまで使ってきたSigmaとほとんど大きさが変わりません。
三脚座金は、取り外す事ができません。Nikonサービスセンターで特殊対応で外す事が可能な模様です。
ズームリングは、200-400と比較しても、ちょうど良い軽めです。
今までは、200-400ズームでは、数千枚を撮ると、結構左手の親指の皮が痛くなる場合もあったので、これは良い事です。
三脚座金の大きなネジを回す事で、ボディを縦位置にする為にレンズを回転させる事が可能になります。私としては、ほんの少しでも良かったので、縦位置と横位置に回転させた時に、クリック感を感じさせて欲しかったのですが、それはありません。
クリック感があれば、物理的操作だけで、レンズの縦・横位置を切り替える事ができ効率的だと思うのですが…
VRに関しては、仕様上4段という事ですが、なんかそれ以上に効く感じがあります。
撮影時に使うであろう雲台につけてみました。
この雲台は結構安くて、機能性・品質含めてCPは高いです。
120-300を付けて振り回すと、これが、クネクネとベストバランスで、自由性が高くかつ、ねばりのある動きになります。
今までで一番使いやすいです。
三脚を付けずに持ってみると、重い事は重いですが、D5との全体バランスは、この手としては、ベストバランスで、手ぶれ補正との協調で安定した写真を撮れると思えます。
画質
画質に関しては、最終的にはメインの舞台を撮ってみないと、正確なレビューはできませんが、その上で少し見てみましょう。
(以下クリックによって かなり大画面(ブラウザーサイズに応じて)で表示されます。)
なんかね~ 写真撮ってカメラモニターで見ても、すごくカッチリした絵が出てくるなぁ~と思いました。
1.4テレコン利用時も、ほとんど画質劣化は認められません。
こちらは夕暮れ時で ISO1600 の画像です。
D5のISO1600って こんなに良かったっけ~って見直しました。
夕暮れ時でコントラストがあまりない時間帯です。
200-400F4 と 120-300×1.4テレコンで、概ね同じ大きさで撮った物の、部分等倍データです。
200-400F4も良いレンズですが、性能ぎりぎりを使っている感じをいつもしています。将来的に、もっと多画素のカメラボディでは、レンズがボデイに負けるのではないかと思っています。
120-300の方は、その点は余裕のある画像になっていますし、色ノリが違いますよね。基本的には、ホワイトバランス等のデータは、同一カメラで撮っています。
120-300×1.4 レンズを FTZをかまして、Z7で撮ってみました。
距離約100m以上先の部分等倍データです。
もうこうなると、なにがなんだか…
但し、見るべき箇所としては、全く偽色等が出てない所ですかね。
総論
上記写真データではあまりわからないと思いますが、私の感じでは、素晴らしく良い感じです。
恐らくNikonの中でもトップのレンズです。
何か今までのレンズの評価基準・評価方法を新しくして作ったような渾身のレンズという感じがします。
私としては、テレコン1.4倍の元で使うのが標準ですが、舞台撮影の新たなプレミアムレンズだと思います。
Canonもいずれは同じ画角のものを作るでしょうが、これ以上の物は、なかなかに厳しいのではないかと思えます。
恐らくこのレンズは、私の生涯最後のメインレンズとなるだろうと思ってます。
舞台撮影者は このレンズは買わないよ~に! (^^;)
TAGS: 120-300mm f/2.8E | 2020年3月8日