オーディオインタフェース ループバック問題
私は、学生時代からオーディオ関係に興味を持ってまして、高校生の頃に進路を決める時に音響工学の方にすすみたいと思っていました。
ただ、音響工学を扱っている大学が九州にしかなかった事と親が私に進んで欲しい道とは違う事もあって断念した経緯があります。
一方小学生の時からクラシックギターを弾いていた事もあり、音に対する耳はかなり鍛えられていたんじゃないかと思いますし、現状でも、高齢者にありがちな耳の衰えは、最小限に食い止められているようです。
昔から、オーディオミキサーに関しては、とても興味を持っていた事もあり、今回の自粛期間の勉強ブツの一つとして、写真のミキサー ZOOM L-8 (因みにZOOMというメーカは、動画配信・会話系のZOOMとは全く関係ありません) という製品を購入しました。
ミキサーに関しては、昔ながらコンピュータと接続する事を想定していないアナログミキサーと共に、アマチュアを主として現状はコンピュータDTM(DeskTopMusic)を扱う物に移行しているデジタルミキサーが多くなっています。
コロナ禍において、自粛期間もありリモートワークも影響してか、動画配信が一気に広まって、このあたりの機器が一気に世界中から消えてしまいました。
動画配信に関しては、
動画・音声をカメラやマイクからコンピュータに取り込む機構が必要になります。
動画に関しては、WEBCAM というカテゴリが、コンピュータで扱えるマイクのようなカテゴリで、カメラを扱うキーになつています。
音声に関しては、従来からでも、コンピュータに直接マイク入力端子が付属している物が多いですね。
ループバック
音声系の配信で必要な機能として、簡単な話、からおけを鳴らして、それに合わせてマイクで音声を入力する。
あるいは、ゲームの配信と共に、実況中継を行う為にマイクを使いたいという要求があります。
基本的には、どうするかと言うと。
ヤマハのAG-03などの外部オーディオインタフェースのループバック機能を使う事になります。
ループバックというのは、(ここでPCというのは、windowsとします)
PC上で音声(からおけ)を、外部オーディオインタフェースに流して、外部オーディオインタフェースに接続されたマイクを通してして入力された音声をミックスして、つまり、PC:からおけ音声 + 外部オーディオ:マイク音声 をミックスして、PCに送り返す事を言います。
そうしてPC送られてきた ミックスされた音声情報は、場合によつては、PCに接続されたスピーカで主力したり、はたまた、音声チャットであるZOOMの音声入力に入れてやれば、良いわけです。
単に音を鳴らすだけであれば、外部オーディオインタフェースに接続したスピーカやヘッドフォンだけでも可能です。
場合によつては、外部オーディオインタフェース上でマイクにエコーをかけたり、場合によっては、音声を聞こえやすくしたりするのにEQ(イコライザー:音声周波数に応じて、音を強弱したりする)をかけたりできます。
PCの持っている機能として、例えば、音を鳴らしながら、音声入力するなどと言う機能がないのが問題なので、外部インタフェースで対応する事になります。
(このあたりは根が深くて、PCのドライバの問題にも関わっています)
動画配信に伴う音声を扱うには、ループバック機能といのうのは必須とも思えるものですが…
ただこのループバック機能としては、あくまでも簡易機能なのであり、ミキサーとしての本質ではありません。
ループバック問題点
簡易な機能のループバック機能。
例えば、即配信でなく、自分で動画として作成した後で、後日Youtube等で配信したい場合には、一端録音した自分の音声を聞き直して、音声にじっくりと、編集をかけたいと言う思いが出て来ますよね。
しかし、ループバックというのは、あくまでも
PCのからおけ+オーディオインタフェースでミックスされた音声を一組にしてPCに送り返すもので、音声のみに対して編集ができなのであります。
もしこれをしたいのであれば、一般的なループバック機能というのは使えません。
マルチトラック録音・編集を基本としたDTMソフトウエァを使うしか手がありません。(ちょっとイレギュラーには別な方法があるが)
DTMソフトウェアでは、そもそも、PCの用意している簡易なオーディオドライバーでなく、高機能なドライバーである ASIOドライバーを利用します。
これらDTMソフトウェアの元では、からおけを鳴らしながら、音声のみを収録する事が可能となります。
通常は、ギター、ピアノ、音声をマルチトラック収録して行く為に、DTMソフトウェアが利用されて行く事になります。
アフレコ
動画をみながら、その動画に対して、単にマイクからの音声を収録するという アフレコ機能に関しては、特にPCからの音とミックスする必要もないので、ほとんどのソフトウェアで問題は少ないと思います。
動画収録時に録音された音を聞きながら、マイクの音声のみをアフレコ録音する
と言う普通に考えられる事が、一般の動画編集ソフトウェァではできません。
少なくとも 偉大なDavinciでさえできません。
もしかしたら ASIOドライバを扱える premiereProではできるかも知れません。
要は、動画編集ソフトウェァには、DTMのような 音を再生しながら、追加の音のみを収録するというマルチトラック音声収録ができないのです。
なので、それを実施したい場合には、他のソフトウェアなり、ハードウェアが必要となってきますが…
動画と厳密なタイミングが要求されない、単なるアフレコ機能であれば、大きく問題となる事は少ないと思いますが、動画と合わせてアフレコ・からおけ等音楽系統を合わせるには、結構難しいと思えます。
更にDTMでは一般的な MIDI音を動画編集ソフトでは鳴らす事もできません。
私的には、動画編集ソフトそのものが、まだまだだなぁ~と思う事しかりです。
最終的には、DTMも取り込んだ形での動画編集ソフトが必要と思えます。
USBオーディオインタフェースの問題
USBオーディオインフェースという製品は非常に沢山売られていますが、これらの製品があれば、一般的に想定される ループバックは別としても基本的に
PCからの音を鳴らす事も マイクからの音声入力もできる
はできて当然ですよね。
少なくとも 音を鳴らして、マイクからの音声入力ができれば、ZOOM会議などに参加は可能と思われますし、動画配信機材として販売されている物は沢山あります。
と ところが、
実態は、この基本的な機能ができない物もあるし、販売者さえそれを知らない。
USBオーディオインタフェースで使われるのは、PCの標準ドライバとDTM専用で使われる高機能なASIOインタフェースの2種類からなります。
USBオーディオインタフェース機器の中には、少なからず、DTM専用のASIOドライバーしか相手にしていない製品があるのです。
USBオーディオインタフェースを購入する時には、それを確認してから購入する事が必要です。
例えば OBS studio や ZOOM で USBオーディオインタフェースに接続したマイク入力ができる事を確認してから購入される事をお勧めします。
TAGS: ループバック機能・ZOOM LiveTrak L-8 | 2020年7月6日