私の舞台バレエ撮影の仕事について
私のサイト(本Blog,yutube動画)では、カメラについてよく語っていますが、カメラマンはカメラ機材について一番神経を払っているとおもわれがちですが、撮影に関わる作業全体比重から言えば、カメラ作業の比率はそれほどでもないと言えます。
仕事で使うカメラは、単なる作業道具の一つに過ぎません。
今回は私の仕事スタイルを示してみます。
皆さんがされている仕事も同じだと思いますが、現場作業にリスクを持ち込まない事が作業の基本と思っています。
本番の現場に来たら、予定されていた作業内容を粛々とこなして行く事が一番大事です。
この粛々とこなして行く為には、事前作業をどのように考えるかが必要ですよね。
私の一つの舞台撮影の作業比重を考えると以下のような場合が多いです。
事前作業 20%
現場作業 40%
事後作業 40%
程度だと思えます。
事前作業について
舞台の演目と人数から判断して、まずアシスタントの必要有無を判断し、アシスタントの手配を行います。
主催者に必要とするリソースや条件を予め設定し、示します。
舞台以外で撮影するポーズ写真の時間帯、本番に行われるリハーサル、もちろん本番日のに対してこちら側のスケジュールを明示しておきます。
駐車場の確保も主催者に依頼したり、撮影当日の撮影位置の確認も必要になります。
私は、多人数が出演する舞台になった場合でかつ、初めてのホールの場合には、事前に現地に赴いて、実際の車の交通ルートの確認や、現地駐車場位置からホール内への機材搬入のルートまで調査する事は、結構あります。
場合によっては、現地ホールの係員に言って、観客席などを確認させてもらう事もあります。
また本番日までに実施されるリハーサルに関しては、他の仕事が重ならない限り観覧しに行きます。
場合によっては、その現場で集合写真撮影の位置もラフに確認したり、生徒さん達にアドバイスをしたりする事もあります。
事前リハーサルの内容に関しては、ビデオに撮影し、本番日までにさらに動きなどをチェックしますし、アシスタントが来る場合には、アシスタントに事前にそのビデオを見てもらう事もあります。
コロナ禍の現状においては、アシスタント及び自分も一週間前から体温チェツクを行い、本番当日には、主催者にその体温結果を含めて、感染対策を行ってきた事を明示致します。
本番日
機材搬入から始まり、舞台撮影での三脚等の組み立て、ライティングを中心としたポーズ写真セットの組み立てなどがあります。
事後作業
各種バッグ等に入っている機材の整理と機材の損失確認
RAWファィルの整理
RAWファイルレベルでの写真の粗セレクト
RAW現像(カメラ毎)とセレクト
RAW現像後の最終セレクト
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これ以降は、自分で設計製造した写真システムでほぼ半自動的に作業を実施しています。
・写真番号の管理
・写真ファイルのフォルダ管理
・WEB閲覧の管理
・紙焼き選択見本の管理
・申し込み書等の管理
最終的には申し込み内容が、申し込み書やWEB注文から実施されるので、
それらを統合して、最終納品物の作成、納品を行います。
以上の作業の中で、カメラを実質使っているのは、全作業時間の中で、実質4時間程度で、カメラを使用しないそれ以外の作業時間の方が圧倒的に長く、作業内容は大きいです。
カメラ本体に数百万かけようと、単なる作業道具で、全ての作業の中で重要な事は、非常に多岐にわたっているのが事実です。
2021年10月1日