バレエの写真撮影について
この業界でお客様から一番多い問い合わせは以下ではないでしょうか
「うちの子供が大きく写っている写真がない」
これってどう思われますか?
もちろん写真撮影者側の問題の場合もあります。
最近写真撮影を始めて私の所に依頼してもらえる所には、写真撮影観点からの注意事項を渡すようにしており、それはあまり発生しないようにしています。
というのも実際問題、写真が購入されるのは、演技者が大きく写っている物です。
売り上げに直接響いて来る写真は一番力を入れて撮っているものです。
ですが、問題は、個人が写真からはほとんど撮れない領域にいる場合があります。
例えば小学生低学年の子供が前後5人ずつ2列で並んでいる場合の撮影で、前後入れ替えなしで、更に幼少の子供達は、通常は、前後が重ならないように配置していても、それでも、前後に並んでいる場合も多いものです。
前後が重ならないような場合でも、結構前の人によって体の半分が重なっている場合もあります。
それではどうするかと言うと、これは、写真撮影者側の技量ではありません。
観客席にいるお客さんだって そのように見えてるものですから。
振り付け側の問題である場合が非常に高いです。
例えば私の撮影している60名くらいの団体では、初めての撮影依頼の時に、写真撮影観点から見た振り付けについてのコメントも渡したら、その通りに実施している所があります。
要は、上記2列で踊る場合には、必ず、前後列を入れ替えて踊る事を全ての局面で実施してもらっています。
複雑な群舞でも、フォーメーションとして全員が(お客さんから直見れる)前で踊れる振り付けにしてもらっています。
お客さんだって自分の子供が後ろばかりでなく、一番前で踊ってもらうのを期待していると考えらります。
多分、振り付けをする先生にそういう事を言えば、大概は理解してもらえると思えますが、そういう観点がない先生も多くいらっしゃるのも事実です。
写真観点から言えば、それによって、最前列の人達を問題なく撮影する事によって、「うちの子供が大きく写っている写真がない」という事が、ほぼなくなります。
というか、それでもそういう問題が発生している場合は、撮影者側の問題だと考えます。
もちろん極端な場合は、横一列20人で踊るような場合もありますが、これらだって、数人を一緒に撮影し、場合によって、後工程で、トリミングなど個人切り出しを行って対応する場合もあります。
別なやり方としては、舞台前方斜め位置から撮影する事によって、角度的な問題を緩和できる場合もありますが、この方法でも、同様な問題は残ります。
同じような事で、子供の親は、お教室の先生に自分の子供が見えずらい場所ばかりで踊っている事に 苦情を言う人が いるのでしょうか?
2019年10月11日