舞台の基本はアンファス
バレエはアンファスの芸術とも呼ばれています。
アンファスとは正面の事です。
アンファスを生かす為にバレエの基本のポジションがあります。
基本ポジションに後ろ向きというのはないのです。
舞台バレエだけでなく、例えば、漫才なども、2人の会話がなされるのを客が見るわけですが、それでも2人が相手を真っ正面にして会話しているわけでなく、身体はお客さんの方向を向いています。
コンテポラリーと言えど、やはり基本は正面だと思います。
舞台芸術の基本は正面(お客さんの方向)だと思います。
それから離れた動きというのは、とても、その表現自体が弱くなってしまいます。
もちろん回転や人の展開などの時には、身体が後ろ向きになる事はありますが、それを魅せたいわけでなく、あくまでも踊りプロセスの進行上やむを得ない場合です。
バレエでは内を見せるという事で、アンデオールが更に正面に対する表現を強調しています。
一流バレエ団のコンテポラリーなどを見ていると特にその事がはっきりします。
動きをみせるんだから、客にお尻ばかりを見せていては、その踊り自体が非常に弱くなります。
また、複数人で踊るにしても、客席から見えない後列の人を作るというのも、やはり、その踊り自身の意味を弱くしてしまいます。
舞台芸術とわ という堅苦しい理論はわかりませんが、
私が舞台を長年見てきた事からわかる事は、舞台にいる人が、自分の正面がお客さんに見える形でパフォーマンスをする事が一番重要だと思っています。
2024年8月26日